2017年 08月 07日
【古河】8月19日の女子塾:夏の利き酒聞き落語~冷やできゅっとイけるくち~最終回に向けて |
女子塾という名で、日本橋の老舗お蕎麦屋さんをお借りし、落語とお蕎麦の会を開催して早や3年。
青木酒造さんは、天保2(1831)年、11代将軍家斉の時代に渡良瀬川と利根川の交わる古河で創業した老舗。最近は国内外でご活躍で、6月にはフランスボルドーで開催されたワインエキスポに「御慶事」を持って参加され、話題となったようです!
御慶事は、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2016KOBEの純米吟醸酒部門での1位や、それを受けてのテレビでの紹介で、春の利き酒開催前には、春出荷のお酒が品薄状態に。慌てる一幕もありました。
江戸時代の古河といえば、下総の古賀藩。幕末の領主・土井利位(としつら)が有名です。土井利位は、大塩平八郎の乱を鎮圧し、京都所司代となったあと、幕府の老中となった人物。映画『十三人の刺客』(2010)では、役所広司に稲垣吾郎の暗殺指令を出す、平幹二朗が土井利位です(1963年版では丹波哲郎が演じました)。でも興味を惹かれるのは、利位が雪の結晶の研究をしていたこと。 雪の中で暖を使わず、黒い布に落ちてきた雪を筆で描きとる姿に心惹かれます。そうしている瞬間だけは、世の中の大事を忘れられる大切な時間だったかもしれません。そんな利位の右腕だった鷹見泉石の隠居屋敷は、いまも古河の中央町3丁目の古河歴史博物館隣に、鷹見泉石記念館として残っています。
ここで多感な時を過ごされたことが、歴史小説を書かれることに影響を与えたのではないかと思いました。
左側のおうちのあたりだったようですが、いまはその面影はありません。夏の利き酒の時には、このあたりのお話の障りを、青木酒造の青木知佐さんにうかがえればと思っています。
歴史学者の山本博文先生をお招きしての討ち入り企画や、江戸の食や流通、四季を味わうなどいろいろな角度から妄想歴史探訪を繰り広げてまいりました!
そして昨年秋から冬、春と4回にわたり展開してまいりました“利き酒”シリーズは、この夏をもってひと区切り。
今回が最終回となります。
お酒を提供くださったのは茨城県古河市の老舗酒蔵・青木酒造さん。銘酒「御慶事」の四季折々の味を楽しませていただきました。
19日には涼を感じていただけるよう夏用の低アルコールのすっきりした「御慶事」をご用意いただきました。
もちろん利き酒ですから、純米酒、純米吟醸もお試しいただき、お好きな味を探していただければと思います。
振り返れば、1年間、4回、早かったなと思います。
そんな青木酒造さんを訪ね、古河にうかがいました。
歴史を感じる趣ある建物。店舗のある建物の後ろには、お酒を造る建物、その隣には詰めて加工する倉庫、そしてお稲荷さんの祠なんかもあり、「御慶事」ここで杜氏さんや青木酒造の方々によって、心を込めて作られてるんだなと感じました。現在は使われていない倉庫には江戸時代からの建物もあり、そこには時代を超えた蔵人さんたちの落書きなんかもあって、思わずタイムトリップしてしまいそうになりました。
大塩平八郎の乱を実際に収めた人であり、渡辺崋山ら蘭学者、谷文晁ら画家、オランダ商館などと文化面、国際面でも手腕を発揮した文武両道な古河藩の家老でした。代々、古河藩主の右腕となるお家に生まれた鷹見泉石は、生まれも古河。きっと青木酒造のお酒を召し上がったのではないでしょうか?
その近くには、小説家・永井路子さんの旧宅があります。
また、いま人気の日本画家・河鍋暁斎の生家跡も永井さんちの並びに。
もちろん柳家三語楼師匠の落語、藪伊豆総本店さんのお蕎麦の話と季節の野菜とお蕎麦もご堪能ください。三語楼師匠の飲みっぷりを見ていますと、ホント、早くお酒が飲みたくて仕方なくなるんですよね。
最後の女子塾。まだお席、ございます。皆さま、お待ちしています!
【女子塾】夏の利き酒聞き落語~冷やできゅっとイけるくち~第4回
○開催日時:8月19日(土) 15時開場/15時半開演/18時頃終了予定
○場所:藪伊豆総本店(東京都中央区日本橋3丁目15-7)
○料金:3980円(税込)
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by sekiguchi_avanti
| 2017-08-07 09:46
| 日本酒